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探偵に頼めない調査とは?断られる依頼10選と法律の境界線を解説

探偵業法・関連法令から見る「受けられない依頼」と適法な解決ルート

「元交際相手の住所を調べてほしい」「相手のスマホのLINEを見たい」——こうした依頼は、実は正規の探偵事務所では受けてもらえません。探偵は何でも調べてくれる万能な存在ではなく、探偵業法や関連法令の枠内でしか活動できないからです。この記事では、探偵に頼めない調査・断られる依頼の具体例と、その法的根拠、依頼者が知っておくべきリスクを、最新の裁判例も踏まえて詳しく解説します。

この記事の要点

  • 探偵ができるのは探偵業法で定められた「適法な手段での情報収集と報告」に限られる
  • ストーカー・DV目的の所在調査、差別身元調査、盗聴器設置などは明確に断られる
  • 共有物である車でも本人の同意がないGPS設置は違法とした裁判例がある(旭川地裁令和6年・札幌高裁令和7年)
  • 探偵業法7条により、誓約書に同意できない依頼は受けられない
  • 断られた依頼も弁護士・警察など適切な窓口で解決できる場合が多い

探偵に頼めない依頼が存在するのはなぜ?

探偵の業務は「探偵業の業務の適正化に関する法律(探偵業法)」によって定義・規制されています。同法における探偵業務とは、他人の依頼を受けて「面接による聞き込み、尾行、張り込みその他これらに類する方法により調査し、その結果を依頼者に報告する業務」を指します。

つまり探偵ができるのは、あくまで適法な手段による情報の収集と報告に限られます。犯罪行為の手助けや人権侵害につながる調査、違法な手段を用いた証拠収集は、たとえ依頼者が強く望んでも受けることはできません。

警察庁の統計によると、全国の探偵業届出件数(営業所数)は2020年時点で6,379件(一次確認済)にのぼり、その後も市場は拡大傾向にあるとされています。なお、近年の届出件数について7,000件超とする第三者情報もありますが、公表値の年次によって集計が異なるため、最新の正確な件数は警察庁の一次資料で確認することをおすすめします。

市場が拡大する一方で、探偵業法違反による行政処分や検挙も継続的に行われています。処分・検挙の件数(営業停止・指示処分・検挙数など)は年によって変動し、一部の年次数値は一次資料での確認が必要なため、本記事では具体件数の断定は避け、傾向として「毎年一定数の行政処分が行われている」点にとどめます。

いずれにせよ、正規の探偵事務所ほどコンプライアンスを重視し、違法性のある依頼のスクリーニング(審査)を厳格に行っています。

探偵に頼めない・断られる依頼10選

以下は、正規の探偵事務所が明確に断る代表的な依頼です。

依頼内容断られる理由関連法令
ストーカー・DV目的の所在調査犯罪の助長ストーカー規制法・DV防止法
別れさせ屋・復縁工作情報収集の域を超える工作行為探偵業法の業務定義外
差別につながる身元調査基本的人権の侵害部落差別解消推進法
住居侵入による盗聴器設置住居侵入刑法130条
スパイアプリの無断インストール不正アクセス不正アクセス禁止法
預貯金・カード履歴の不正取得正当な権限がない情報取得個人情報保護法等
戸籍・住民票の不正取得正当な理由のない請求戸籍法・住民基本台帳法
退職工作・信用毀損対象者を陥れる工作行為業務外・民事上のリスク
誓約書に同意できない依頼法定義務違反探偵業法7条
詐欺被害金を「取り戻す」調査弁護士法違反の恐れ弁護士法72条

ストーカー・DV目的の所在調査

元交際相手、片思いの相手、著名人など、一方的に好意を寄せる相手の現住所を特定する依頼は、ストーカー規制法違反を助長する恐れがあるため厳格に拒否されます。過去には探偵が悪用され重大事件に発展した事例もあり、業界全体で審査が強化されています。依頼者が目的を偽って契約しても、調査中に違法性が発覚した時点で即刻打ち切りとなります。

別れさせ屋・復縁工作

「対象者のカップルを別れさせてほしい」「復縁できるよう働きかけてほしい」といった工作行為は、探偵業法が定める「情報の収集と報告」の域を超えています。こうした工作は民事上のトラブルや不法行為責任を招くリスクが高く、正規の探偵業務とは区別されます。

差別につながる身元調査

採用候補者や結婚相手の「出生地(被差別部落の該非)」「国籍」「宗教」を特定する調査は、違法な差別的取扱いにあたり法律で禁じられています。正当な結婚前調査は経歴や借金の有無など事実確認が中心であり、差別調査とは明確に区別されます。

違法な手段を用いた証拠収集

「別居中の配偶者宅に無断侵入して盗聴器を仕掛ける」「他人のスマホにスパイアプリを入れてLINEを盗み見る」といった依頼は、住居侵入罪や不正アクセス禁止法に抵触します。正規のGPS調査でも、対象車両の所有関係や依頼者との関係性を確認した上で、後述の裁判例を踏まえて適法な範囲でのみ実施されます。

グレーゾーンの依頼はどう扱われる?

違法とまでは言えないものの、慎重な判断が必要な「グレーゾーン」の依頼もあります。代表例が浮気・不倫の証拠収集です。

浮気調査自体は適法ですが、証拠を得る過程で違法行為があれば証拠として使えなくなるだけでなく、逆に損害賠償を請求されるリスクもあります。

夫婦共有の車へのGPS設置は適法?

かつては「夫婦共有名義の車であれば自由にGPSを設置できる」という見方がありましたが、近年の裁判例はより慎重な判断を示しています。旭川地裁令和6年3月22日判決および札幌高裁令和7年1月31日判決(確定)は、共有物である車両であっても、対象者本人の承諾なくGPSで位置情報を取得する行為はプライバシー侵害にあたり、不法行為が成立すると判示しました。

つまり「共有だから適法」とは言い切れず、共有物であっても本人の同意がなければ違法と判断された裁判例があるという点を押さえておく必要があります。別居中の配偶者や交際相手の単独所有物への設置であれば、なおさらプライバシー侵害と判断されるリスクが高まります。

正規の探偵は、こうした最新の判例動向を熟知した上で、裁判で証拠として使える適法な形での調査を提案します。証拠の証拠能力については不倫の証拠が裁判で認められる条件も参考になります。

頼める依頼(適法)

探偵業法の枠内で実施できる正当な調査

おすすめポイント

  • 浮気・不倫調査
  • 素行調査
  • 人探し・行方調査
  • 企業信用調査
手段尾行・張り込み・聞き込み等
証拠能力裁判で活用可能
誓約書適法目的なら同意可能
浮気調査を見る
頼めない依頼(違法・業務外)

犯罪助長・人権侵害・工作行為にあたる依頼

おすすめポイント

  • ストーカー目的の所在調査
  • 差別身元調査
  • 盗聴器の無断設置
  • 別れさせ屋・退職工作
手段住居侵入・不正アクセス等
リスク刑事罰・民事責任
対応即時拒否・調査打ち切り
適法な対策を見る

依頼が違法にならないための探偵側の仕組み

探偵業法第7条は、探偵業者に対し、契約時に依頼者から「調査結果を犯罪行為や違法な差別的取扱いに用いない旨の誓約書」を受け取ることを義務づけています。この誓約書に同意できない依頼は、その時点で受けられません。

また2024年4月施行の探偵業法関係の改正により、従来の紙の「探偵業届出証明書」が廃止され、新たに定められた「標識」を営業所に掲示するだけでなく、自社ウェブサイト上にも掲載することが義務化されました。これにより消費者は、オンライン上で無届けの違法業者を容易に見分けられるようになっています(各都道府県警察の案内より)。

違法業者や悪質業者を避けるには、以下の手順で確認しましょう。

手順ガイド

1

届出書の受理番号・標識を確認する

公安委員会への届出に基づく受理番号や標識が、ウェブサイトや契約書に記載・掲載されているか確認。2024年改正で従来の証明書は廃止され、標識のウェブ掲載が義務化されている。

2

誓約書・契約書の内容を確認する

調査結果を違法目的に使わない旨の誓約書があるか、料金や解約条件が明記されているかをチェックする。

3

依頼目的が適法か相談段階で確認する

調べたい内容が犯罪や人権侵害につながらないか、無料相談で率直に伝えて判断を仰ぐ。

4

断られた場合は代替窓口を検討する

弁護士会照会、警察相談、消費生活センターなど、目的に応じた適切な専門機関を利用する。

依頼前に確認すべきチェックリスト

信頼できる探偵事務所を選び、トラブルを避けるために、契約前に次の項目を確認してください。

チェックリスト

届出書の受理番号・標識がウェブサイト・契約書に記載されているか

無届け業者は違法。標識のウェブ掲載は2024年改正で義務化された。

重要事項説明と契約書の交付があるか

探偵業法で義務づけられた手続き。省略する業者は要注意。

誓約書の提出を求められるか

探偵業法7条に基づく法定義務。求められない場合は疑わしい。

料金体系と解約時の違約金が明確か

高額な違約金トラブルを避けるため事前に確認する。

「必ず取り戻せる」など断言していないか

誇大広告や弁護士法違反の恐れがある業者は避ける。

国民生活センターには「解約時に高額な違約金を請求された」「詐欺被害金を取り戻せると謳う探偵に依頼したが解決しない」といった相談が継続的に寄せられています。2024年度の消費生活全体の相談件数は約91.0万件(一次確認済)にのぼり、探偵・興信所に関するトラブルも一定数含まれています。

特に「必ず取り戻せる」と断言する業者や、法律事務ではないのに債権回収を請け負う業者は、弁護士法72条違反の恐れがあり注意が必要です。

頼めない依頼をどう解決すればいい?

探偵に断られた依頼でも、正規のルートで解決できるケースは多くあります。

  • ストーカー・DV被害 → 警察への相談、ストーカー対策の適法な防御調査
  • 金融情報の照会 → 弁護士を通じた弁護士会照会
  • 戸籍・住民票 → 正当な理由がある場合は弁護士・司法書士に依頼
  • 詐欺被害金の回収 → 弁護士・司法書士、消費生活センター

探偵と弁護士は役割が異なります。探偵は「事実を調べて報告する」専門家、弁護士は「法的手続きを行う」専門家です。目的に応じて適切な専門家を選ぶことが解決への近道です。所在調査そのものが適法な場合は、人探し・行方調査として正規の探偵に相談できるケースもあります。

よくある質問

A

調査手段や目的によっては、依頼者も共犯として刑事責任や民事上の損害賠償責任を問われる可能性があります。たとえば盗聴器の無断設置やスパイアプリのインストールを指示した場合、実行した探偵だけでなく依頼者も住居侵入罪や不正アクセス禁止法違反の責任を負い得ます。目的を偽って契約しても、探偵側は違法性が発覚した時点で調査を打ち切ります。

A

浮気・不倫調査自体は適法ですが、証拠を得る過程で違法行為が伴う場合は断られます。たとえば別居中の配偶者の単独所有物へのGPS設置や、相手のスマホの無断閲覧などです。近年は夫婦共有名義の車でも、対象者本人の同意なくGPSで位置情報を取得する行為をプライバシー侵害=不法行為とした裁判例(旭川地裁令和6年・札幌高裁令和7年)があり、正規の探偵は裁判で使える適法な範囲で調査を提案します。

A

「共有物だから自由に設置できる」とは言い切れません。旭川地裁令和6年3月22日・札幌高裁令和7年1月31日(確定)の裁判例は、共有物である車両であっても、対象者本人の承諾なくGPSで位置情報を取得する行為はプライバシー侵害にあたり不法行為が成立すると判断しました。設置を検討する場合は必ず専門家に相談し、適法な調査方法を確認しましょう。

A

正当な権限がない限り、他人の戸籍・住民票や預貯金残高、カード利用履歴を取得することはできません。これらは戸籍法・住民基本台帳法・個人情報保護法などで保護されており、探偵が不正に取得すれば違法です。相続や債権回収など正当な理由がある場合は、弁護士会照会など弁護士を通じた合法的なルートを利用しましょう。

まとめ

探偵は何でも調べてくれる万能な存在ではなく、探偵業法や関連法令の枠内でのみ活動する専門家です。ストーカー・DV目的の所在調査、差別身元調査、違法手段による証拠収集、別れさせ屋などの工作行為は、正規の探偵事務所では受けられません。

またGPS調査については、共有物である車両でも対象者本人の同意がなければプライバシー侵害=不法行為と判断された裁判例(旭川地裁令和6年・札幌高裁令和7年)があり、「共有なら自由」という認識は改める必要があります。

むしろ、こうした違法・グレーな依頼を明確に断る事務所こそがコンプライアンスを重視した信頼できる業者です。2024年の改正でウェブサイトへの標識掲載が義務化されたことで、正規業者の見分けもしやすくなりました。依頼を検討する際は、届出書の受理番号・標識、誓約書、契約書の内容をしっかり確認し、目的が適法な範囲に収まっているかを冷静に見極めましょう。断られた依頼も、弁護士や警察など適切な窓口を通じて解決できる場合が多くあります。

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参考文献・出典

  1. 探偵業の業務の適正化に関する法律(探偵業法)e-Gov法令検索(2024年改正)
  2. 探偵業の届出等の状況警察庁(2024年)
  3. 2024年度 全国の消費生活相談の状況国民生活センター(2025年)

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探偵業法違法調査断られる依頼コンプライアンス

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この記事はAI(Claude)を活用して作成され、編集部が内容を確認・編集しています。

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