企業調査・信用調査の市場規模は?なぜ法人向けが重視されるのか
業界データから、企業調査の位置づけを整理します。警察庁『探偵業の届出等の状況の推移』によると、2024年(令和6年)末時点の全国の探偵業届出数は7,098件で、うち法人の届出が27.6%を占めています。2018年の5,852件から年々増加しており、需要拡大とともに新規参入が続いています。
市場規模については、中小企業基盤整備機構『J-Net21』が探偵・興信所業界全体を紹介しています。なお、しばしば引用される「業界全体約860億〜1,200億円、法人向け約752億円(うち個人向け約37億円)」という内訳は、2016年(平成28年)の経済センサス等を出典とする古いデータに基づく推計であり、現在の市場構造をそのまま断定できる数値ではありません。最新の正確な市場規模は公的統計でも十分に整理されていないため、あくまで「法人向け調査が業界収益の重要な柱の一つである」という傾向として捉えるのが適切です。
この傾向の背景には、企業が抱えるリスクの大きさがあります。取引先の倒産による貸し倒れ、問題社員の採用ミスマッチ、社内不正による損失は、いずれも数百万〜数千万円規模の被害に直結し得ます。調査費用を「リスク管理コスト」として捉える企業が増えているのが実情です。
企業調査・信用調査にはどんな種類がある?
企業調査は目的によって手法も費用も大きく異なります。主な種類を整理します。
取引先与信調査(信用調査)
新規取引や大口契約の前に、相手企業の登記情報・財務状況・代表者の経歴・風評・反社会的勢力との関連などを調べます。帝国データバンクや東京商工リサーチなどの信用調査会社が代表的ですが、探偵事務所も登記・現地確認・関係者ヒアリングを組み合わせた独自の調査を提供します。
採用調査(バックグラウンドチェック)
採用候補者の学歴・職歴・経歴詐称の有無、SNSの言動、賞罰などを確認します。近年最も需要が伸びている分野の一つです。人物確認という点では結婚前調査と共通する手法もあり、目的の正当性と収集情報の範囲を慎重に設計することが重要です。
社内不正調査(素行調査・不正調査)
横領・経費不正・情報漏洩・就業時間中の副業やサボりなどを、尾行・張り込み・監視カメラ設置・デジタルフォレンジックで実態把握します。労働訴訟や懲戒処分に耐えうる証拠収集が目的です。基礎知識は素行調査の完全ガイドや企業調査・信用調査ページで解説しています。
企業調査・信用調査の費用相場は?種類別に解説
費用は調査の種類・難易度・期間によって大きく変動します。あくまで目安ですが、種類別の相場を表にまとめます。
社内不正調査は尾行・張り込みを伴うため、調査員2〜3名体制で1時間あたり1万5,000〜2万5,000円(チーム総額)が相場です。パック制なら「20時間パックで30万円前後(=1時間あたり約1.5万円)」といったプランが一般的で、パックのほうが割安になる傾向があります。信用調査は情報収集が中心のため比較的定額に近く、1社数万円で依頼できるケースもあります。
料金体系の違いは重要な比較ポイントです。時間制・パック制・成功報酬制それぞれにメリットと注意点があり、短期集中型なら時間制、長期化しそうなら上限のあるパック制が向いています。目的別の費用感は素行調査の目的別費用ガイドも参考になります。
企業調査を得意とする探偵事務所の比較
企業調査は個人向け調査以上に、実績・全国ネットワーク・法的知見が問われます。代表的な事務所の特徴を比較します(各社の詳細・最新料金は必ず公式で確認してください)。