体験談:35年前に別れた息子との再会(70代・男性・Aさん)
Q. 依頼を決意したきっかけは何でしたか?
A. 私は35年前に妻と離婚し、当時5歳だった息子とはそれきり会えていませんでした。元妻との関係が悪く、連絡を取れる状況ではなかったのです。
数年前に大きな病気を患い、余命がそう長くないかもしれないと医師から告げられました。そのとき「死ぬ前に一度だけでも息子の顔を見たい、詫びたい」という思いが日に日に強くなり、自分では探す術もなく、探偵事務所に相談することを決めました。足も悪く、自分で全国を歩き回ることは到底できませんでしたから。
Q. 警察には相談しなかったのですか?
A. 最初は警察を考えました。しかし相談窓口で説明を受けたのは、事件性のない大人の失踪は「一般家出人」として扱われ、警察は積極的な捜索ができないということでした。
実際、警察庁「令和5年における行方不明者の状況」によると、行方不明者の総数は9万144人にのぼり3年連続で増加していますが、事件・事故の可能性がない成人の捜索は本人のプライバシー保護の観点から警察の積極介入が難しいのが実情です。こうした事情から、家族探しの依頼が探偵・興信所に集中する構造になっていると後で知りました。
Q. どのように探偵事務所を選びましたか?
A. インターネットで複数の事務所を比較し、人探し・行方調査の実績が豊富で、料金体系が明確なところを3社に絞って相談しました。無料相談で「戸籍調査やOSINT(公開情報調査)を組み合わせて所在を特定できる可能性がある」と具体的な調査方針を示してくれた事務所に決めました。
人探し・行方調査の依頼で私が特に重視したのは、見積もりの内訳がはっきりしていること、そして「見つけた後どうするか」まで相談に乗ってくれるかどうかでした。
Q. 実際の調査はどのように進みましたか?
A. まず私が覚えている限りの情報——別れた当時の住所、元妻の旧姓、息子の名前と生年月日、当時の写真——をすべて提供しました。担当者はそれを基に、法的に取得可能な範囲で戸籍の附票などをたどり、さらにSNSやインターネット上の公開情報を解析していきました。
最新の探偵業界では、聞き込みだけでなくOSINT(Open Source Intelligence)と呼ばれる公開情報調査が主流になっているそうです。私のケースでも、息子が現在も元妻と同居し、未婚で、ある企業に勤めていることまで特定できました。
Q. 再会はどのように実現したのですか?
A. ここが一番大切なところでした。担当者は「いきなり接触するのはトラブルの元になる」と説明し、まず息子さんに会う意思があるかを確認する手順を提案してくれました。
私の思いを綴った手紙を、探偵事務所が仲介役となって適切な形で届けてくれたのです。数週間後、息子から「一度会ってみたい」という返事が返ってきました。元妻との関係を避け、私が安全かつ自然に会える場所をセッティングしてもらい、35年ぶりに息子と再会できました。涙が止まりませんでした。
人探し調査の費用相場はいくら?
人探しの費用は、手がかりの多さや調査の難易度によって大きく変動します。以下は一般的な料金体系の比較です。
手がかりが多いほど費用は抑えられ、逆に「数十年前の記憶しかない」ような難易度の高いケースでは高額になる傾向があります。Aさんのように戸籍と公開情報から特定できた場合、パック型で30万〜50万円程度が目安となります。
複数の事務所を比較検討したい方は、人探し以外の調査も含めた探偵事務所の比較も参考にすると相場観がつかみやすくなります。